日本語人材、企業が育成 ベトナム国立大に教育機関

金曜日, 2014/02/21 13:32 (GMT+7)

【ビンズオン省(ベトナム南部)=伊藤学】日系企業が協力してベトナムの国立大学に日本語の教育機関を開く

【ビンズオン省(ベトナム南部)=伊藤学】日系企業が協力してベトナムの国立大学に日本語の教育機関を開く。日系のIT(情報技術)企業などで働く優秀な人材を育てるのが狙いだ。ベトナムは1200社を超える日系企業が進出しているものの、日本語を話したり、企業文化に精通したりする人材は不足している。企業が自ら育成に携わり即戦力を増やす。

 ベトナム中部のダナン大学に「日本センター」を開く。人材紹介サービスのGAコンサルタンツ(大阪市)、進出支援を手がけるブレインワークス(東京・品川)、日本語学校運営のダイワアカデミー(堺市)、旅行会社のてるみくらぶ(東京・渋谷)が大学と協力契約を結んだ。

 センターでは、ダナン大傘下のダナン工科大で学ぶIT専攻の学生20人を選抜して日本語を教える。将来は語学だけでなく、日本の生産・品質管理の技術やビジネスマナーといった専門コースも設ける。当初は日本人とベトナム人が講師になり、週3回講座を開く。20~30人を1クラスにして毎年200人ほどを育てる計画だ。

 日本センターは出資企業を今後も募る。2年間で1万2千ドル(約122万円)以上の寄付を受け付ける代わりに卒業生を優先的に紹介する。

 ベトナムでは北部と南部の産業集積地で人件費の上昇が進む。労働力を求めて中部への進出を検討する日系企業が増えている。ダナン大は語学から医学まで幅広い専攻分野を持つ総合大学。同センター顧問の流通科学大・上田義朗教授は「中部の人材育成の拠点になる」と期待する。

 ダナン市には2月にNTTデータと富士通がソフトの開発拠点を開いた。IT企業向け工業団地の整備も進んでおり、日系企業の関心は高まっている。

 ダナン市に近い中部のクアンナム省ではベトナム自動車大手のチュオンハイが工場を稼働するなど製造業の集積も始まった。大学と連携した人材育成が進めば、日系製造業の進出の壁も低くなる可能性もある。

日本経済新聞2月21日により